ナスの葉が黄色くなる原因を見分けるために、葉の色や状態を比較して観察している様子

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ナスの葉が黄色くなるのは病気?原因の見分け方と判断基準

ナスを育てていて、葉の色がいつの間にか黄色っぽくなっていることに気づくと、「栄養不足なのか」「病気なのでは」と不安になる方は多いでしょう。特に、元気に見えていた株ほど、色の変化は強い異変として目に入ります。ただし、ナスの葉が黄色くなる現象は、必ずしも深刻なトラブルを意味するとは限りません。

家庭菜園では、気温の変化、日照条件、水分状態、生育ステージなどが複雑に影響し合い、葉の色が一時的に変わることがあります。見た目だけで「失敗」「枯れる前兆」と決めつけてしまうと、本来は様子見で問題ない状態でも、過剰に手を加えてしまう原因になります。

この記事では、ナスの葉が黄色くなったときに、すぐ原因や対策を探すのではなく、どのポイントを見て判断すべきかを整理します。葉の色の変化がどの位置で、どの広がり方をしているか、株全体の様子とあわせて確認することで、今の状態を冷静に見極めるための判断軸を解説していきます。

ナスの葉や実の変化は、症状ごとに切り分けて考えることが大切です。 全体の育て方や判断の軸を整理した ナスの基礎まとめページ も参考にしながら読み進めてみてください。

この記事で解ること

  • ナスの葉が黄色くなったときの基本的な考え方

  • 黄色くなる位置や範囲から読み取れる状態の違い

  • 急いで判断しなくてよいケースの見分け方

  • 株全体の様子から回復余地を考える視点

ナスの葉が黄色くなったときに最初に整理しておきたい考え方

  • 黄色くなる=すぐ異常とは限らない

  • 生育段階によって意味が変わる

  • 一時的な環境変化が影響することもある

  • 部分的な変化だけで結論を出さない

黄色くなる=すぐ異常とは限らない

ナスの葉が黄色く見えると、「何か重大なトラブルが起きているのではないか」と感じやすくなりますが、葉色の変化は必ずしも異常のサインとは限りません。植物の葉の色は、常に一定ではなく、環境条件や生育の流れに応じて細かく変化しています。そのため、黄色くなったという“結果”だけを見て、すぐに異常と判断してしまうと、本来は自然な変化であるケースまで問題視してしまうことがあります。

特に家庭菜園では、日照時間や気温、水分状態などが日々微妙に変化します。これらの要素が重なると、葉が一時的に緑の濃さを保てず、黄色っぽく見えることがあります。この段階では、葉そのものが弱っているというよりも、株が環境の変化に適応しようとしている途中である場合も少なくありません。こうした反応は、ナスが生きている証拠でもあり、必ずしも悪い兆候とは言えないのです。

また、葉の色は光の当たり方によっても印象が大きく変わります。強い日差しの下では、実際よりも色が薄く見えたり、時間帯によって黄色みが強調されて見えたりすることもあります。そのため、同じ葉でも朝と昼、夕方では見え方が異なる場合があります。一度黄色く見えたからといって、その印象だけで判断してしまうのは早計なケースも多いと言えます。

さらに、ナスは生育が進むにつれて、株の中で優先順位を切り替えていきます。新しい葉や実の成長にエネルギーを回すため、役割を終えつつある葉から徐々に色が変わっていくこともあります。この場合、黄色くなった葉は「不要になった部分」であり、株全体としてはむしろ健全に成長している途中であることもあります。こうした変化は、植物の自然な生育サイクルの一部です。

大切なのは、黄色くなった葉を見てすぐに原因を一つに決めたり、失敗と結論づけたりしないことです。葉色の変化は、「今、株がどんな状況に置かれているか」を知るためのヒントの一つにすぎません。他の葉の状態や新しい葉の動き、株全体の勢いとあわせて見ることで、黄色が意味するものをより正確に捉えやすくなります。

黄色=異常と短絡的に考えるのではなく、「今はどんな変化の途中なのか」という視点を持つことで、必要以上に焦らず、ナスの状態を冷静に判断できるようになります。

生育段階によって意味が変わる

ナスの葉が黄色くなる現象を考えるうえで、とても重要なのが「今、株がどの生育段階にあるのか」という視点です。同じように葉が黄色く見えていても、植え付け直後なのか、生育が安定してきた時期なのか、実が付き始めている段階なのかによって、その意味合いは大きく変わってきます。生育段階を無視して葉色だけを見ると、本来は自然な変化であるものまで異常に見えてしまうことがあります。

例えば、生育初期のナスでは、環境に慣れる過程で一部の葉に変化が出ることがあります。植え付け後や根が広がり始めたばかりの時期は、株がまだ安定しておらず、水分や養分の吸収バランスも一定ではありません。そのため、古い葉や下の葉から色が薄くなったり、黄色っぽく見えたりすることがあります。この段階では、株全体が前に進んでいるかどうかを見ることが大切で、葉色の変化だけで判断する必要はありません。

一方、生育が進み、葉や茎がしっかりしてきた中盤以降では、株の中で役割分担がよりはっきりしてきます。ナスは実を付け始めると、エネルギーの使い方を切り替え、新しい成長や実の肥大を優先するようになります。その結果、役割を終えつつある下葉から徐々に色が変わっていくことがあります。この場合、黄色くなった葉は「株が弱っているサイン」ではなく、「次の成長に向けた自然な流れ」である可能性も十分に考えられます。

さらに、生育後半に近づくにつれて、株全体の成長スピードは少しずつ落ち着いてきます。この時期には、葉の色が以前ほど濃くならなかったり、部分的に黄色みを帯びたりすることもあります。しかし、これは必ずしも異常を意味するものではなく、株がこれまでの成長を終えつつある段階に入っているサインとも捉えられます。このような変化も、生育の流れの中では自然なものです。

大切なのは、「葉が黄色いかどうか」ではなく、「今の生育段階で、その変化が不自然かどうか」を考えることです。新しい葉が展開しているか、実が付き始めているか、株全体が止まっていないかといった点をあわせて見ることで、黄色くなった葉の意味を冷静に整理しやすくなります。

生育段階を意識せずに葉色だけで判断してしまうと、必要以上に不安を感じてしまうことがあります。今がどの段階なのかを踏まえたうえで観察することで、葉の黄色化を「異常」ではなく「成長の一部」として捉えられる場面も多くなります。

一時的な環境変化が影響することもある

ナスの葉が黄色くなる背景には、病気や深刻なトラブルではなく、一時的な環境変化が影響しているだけのケースも少なくありません。家庭菜園では、天候や気温、水分状態などが日々細かく変わるため、ナスがそれに反応して葉色を変えることは珍しくないのです。

特に影響を受けやすいのが、気温の急な変化です。日中と朝晩の気温差が大きくなった時期や、急に暑くなった、あるいは涼しくなった直後には、葉が一時的に黄色っぽく見えることがあります。これは、ナスが新しい環境に適応しようとしている途中の反応であり、必ずしも株が弱っていることを意味するものではありません。

また、日照条件の変化も葉色に影響します。曇りや雨が続いたあとに急に強い日差しを受けると、葉の色が薄く見えたり、黄色みを帯びたように感じられることがあります。この場合、光の当たり方や見る時間帯によって印象が変わることも多く、実際には葉の状態そのものが大きく変わっていないケースもあります。

水分環境の変化も、葉色に影響を与える要因のひとつです。水やりのタイミングや量が少し変わっただけでも、葉の色が一時的に不安定になることがあります。ただし、この段階では株全体の生育が止まっていなければ、すぐに異常と判断する必要はありません。数日単位で変化が落ち着いてくることも多いため、経過を観察することが重要になります。

このような環境変化による影響は、「黄色くなった葉が増え続けるのか」「ある程度で止まるのか」を見ることで判断しやすくなります。変化が一時的であれば、株が環境に慣れるにつれて落ち着いていく可能性も十分に考えられます。

葉が黄色くなった直後は不安になりがちですが、まずは直前の天候や環境の変化を思い返し、時間の経過とともに状態がどう変わるかを冷静に見ることが大切です。一時的な環境要因による変化であれば、必要以上に手を加えずに様子を見るという判断も、十分に意味のある選択肢になります。

部分的な変化だけで結論を出さない

ナスの葉が黄色くなっているのを見つけると、「この株はもうダメなのでは」「何か重大な失敗をしたのでは」と、どうしても不安が先に立ってしまいます。しかし、葉の一部に起きている変化だけを根拠に、株全体の状態を判断するのは早すぎるケースが非常に多くあります。ナスの葉色の変化は、必ずしも株全体の不調を直接示しているとは限らないからです。

まず意識しておきたいのは、ナスはすべての葉を同じ重要度で維持しているわけではないという点です。生育が進むにつれて、役割を終えつつある葉と、これから成長を支える葉が自然に分かれていきます。その過程で、下葉や古い葉が黄色くなることは珍しくありません。このような変化は、株が前に進んでいるからこそ起きている場合もあり、「弱っているサイン」とは限らないのです。

また、葉の黄色化は、特定の場所・特定の条件が重なった結果として局所的に出ることもあります。日当たりの差、風通し、水分状態のわずかな違いなどによって、同じ株でも葉ごとに反応が異なることがあります。この場合、黄色くなった葉だけを見ると深刻に見えますが、他の葉が安定していれば、株全体としては大きな問題を抱えていないケースも多くあります。

部分的な変化に引きずられてしまうと、「黄色い=異常」「黄色い=対処が必要」と短絡的に結論を出してしまいがちです。しかし本来は、「どの葉が黄色くなっているのか」「その葉は株の中でどんな役割を担っていたのか」を考えることが重要になります。古い葉なのか、新しい葉なのか、株の下なのか上なのかによって、黄色化の意味合いは大きく変わります。

さらに、葉の色は時間差で変化が現れることが多いという点にも注意が必要です。現在黄色く見えている葉は、数日前の環境や状態を反映しているだけで、今この瞬間の株の状態を正確に示しているとは限りません。そのため、黄色い葉を見た瞬間に結論を出すのではなく、「他の葉はどうか」「新しい葉は動いているか」といった“現在進行形の情報”を重ねて見る必要があります。

大切なのは、黄色くなった葉を「異常の証拠」として扱うのではなく、株全体の状態を読み取るための一つの材料として捉えることです。部分的な変化は目立ちやすく、感情を揺さぶりやすいですが、それだけで判断すると、実際よりも悪く見えてしまうことがあります。

ナスの葉が黄色くなったときほど、視点を一歩引いて、株全体を見渡すことが重要です。部分的な変化だけで結論を出さず、「どこまでが自然な変化なのか」「今も株は前に進んでいるか」を確認することで、必要以上に焦らず、落ち着いた判断につなげることができます。

ナスの葉が黄色くなるときに確認したい判断ポイント

  • 下葉から黄色くなっているか

  • 一部の葉だけに出ているか

  • 葉全体が均一に黄色っぽく見えるか

  • 葉脈は緑のままかどうか

  • 黄色化の進行スピード

  • 株全体の勢いが残っているか

下葉から黄色くなっているか

ナスの葉が黄色くなっているとき、まず注目したいのが「どの位置の葉から変化が出ているか」です。もし、株の下のほうにある葉、いわゆる下葉から黄色くなっているのであれば、それは必ずしも異常を示すサインとは限りません。下葉は、株の中でも比較的早い段階で役割を終えやすい部分であり、生育の流れの中で自然に色が変わっていくことがあります。

ナスは成長とともに、エネルギーの使い道を調整していきます。新しい葉や上の部分の成長、あるいは実の形成を優先する段階に入ると、下葉は徐々に役割を終え、養分が回収されることがあります。その過程で、下葉の色が薄くなったり、黄色く見えたりすることがありますが、これは株全体が前に進んでいるからこそ起こる変化とも言えます。

この場合に重要なのは、黄色くなっている範囲が「下葉だけで止まっているかどうか」です。下葉に変化が出ていても、上の葉や新しい葉がしっかりと緑色を保ち、張りがある状態であれば、株全体としては大きな問題を抱えていないケースも多く見られます。葉の色の変化を、株全体の流れの中で捉えることが大切です。

一方で、下葉の黄色化が短期間で急激に広がり、上の葉にも次々と影響が出ている場合は、注意深く経過を観察する必要があります。ただし、この段階でも、すぐに原因を一つに決めるのではなく、変化のスピードや範囲を冷静に見ることが重要です。数日単位でどのように変化しているかを確認することで、状況を整理しやすくなります。

下葉から黄色くなっている場合は、「古い葉から順に変化しているのか」「株全体の勢いは保たれているのか」を意識して観察してみてください。部分的な変化と全体の状態を切り分けて見ることで、不必要に不安を大きくせず、今の段階に合った判断がしやすくなります。

一部の葉だけに出ているか

ナスの葉が黄色くなっているのを見つけたとき、株全体ではなく「特定の葉だけ」に変化が出ている場合は、その範囲に注目して観察することが重要です。一部の葉だけが黄色くなっている状態は、必ずしも株全体の不調を示しているとは限らず、局所的な影響によって起きていることも少なくありません。

例えば、特定の葉だけが直射日光を強く受けていたり、風が当たりやすい位置にあったりすると、その葉だけが一時的に色を変えることがあります。また、葉が重なって蒸れやすくなっていた場合や、物理的に触れたり擦れたりした影響で、その部分だけ見た目が変わるケースもあります。このような場合、株全体の生育が止まっていなければ、深刻に捉える必要はありません。

一部の葉だけが黄色くなるケースで大切なのは、「その変化が広がっているかどうか」です。最初は1枚だけだったものが、時間とともに周囲の葉にも同じような変化が出てきているのか、それとも特定の葉で止まっているのかを見極めることで、状況の深刻さを判断しやすくなります。変化が点で止まっているうちは、様子見で問題ないことも多いです。

また、その葉が株のどの位置にあるのかも重要な判断材料になります。下のほうにある葉であれば、生育の流れの中で役割を終えつつある可能性も考えられますし、上のほうの新しい葉であれば、環境の変化に対する一時的な反応である場合もあります。位置と広がりをセットで見ることで、黄色化の意味を整理しやすくなります。

一部の葉が黄色くなっていると、不安からすぐに原因を探したくなりますが、まずは株全体の様子を一歩引いて確認してみてください。新しい葉が展開しているか、他の葉に同じ変化が出ていないか、成長が止まっていないかといった点をあわせて見ることで、過度に心配しすぎずに判断することができます。

葉全体が均一に黄色っぽく見えるか

ナスの葉が一部ではなく、葉全体がなんとなく黄色っぽく見える場合は、見た目の印象に引っ張られやすいため、少し慎重に観察することが大切です。この状態は、「明らかに一部が変色している」ケースとは異なり、実際の変化以上に不安を感じてしまうことも少なくありません。

まず意識したいのは、本当に葉の色そのものが変わっているのかという点です。日差しの強さや角度、曇りや雨の直後など、光の条件によっては、普段より葉が薄く、黄色っぽく見えることがあります。特に、強い直射日光の下では緑が飛んで見えやすく、夕方や朝方には色味の印象が変わることもあります。そのため、時間帯を変えて見比べることで、実際の状態を冷静に捉えやすくなります。

また、葉全体が均一に黄色く見える場合でも、葉の張りや厚みが保たれているかどうかは重要な判断材料になります。色がやや薄く見えても、葉がしっかりと広がり、しおれや萎縮が見られないのであれば、株全体としては大きな問題を抱えていないケースもあります。見た目の色だけで判断せず、質感や勢いもあわせて確認することが大切です。

このような状態は、生育の切り替わり時期や、環境条件が変化した直後に見られることもあります。株が新しい環境に適応しようとしている途中では、葉色が一時的に安定しないことがありますが、数日から1週間ほどで落ち着くケースも少なくありません。そのため、急激な変化が続いていないか、日を追ってどう変わるかを見ることが重要になります。

葉全体が黄色っぽく見えると、「何か足りていないのでは」と考えがちですが、この段階で結論を急ぐ必要はありません。他の葉や新しい葉に同じ変化が出ているか、株全体の成長が止まっていないかをあわせて確認することで、今が様子見でよい段階なのかを判断しやすくなります。

全体が均一に黄色っぽく見える場合ほど、部分的な変化に注目するよりも、時間の経過と株全体の流れを見る意識が大切です。焦らず観察することで、不安を必要以上に大きくせずに向き合うことができます。

葉脈は緑のままかどうか

ナスの葉をよく見ると、葉脈は比較的はっきりと緑色を保っているのに、周囲の部分だけが黄色っぽく見えることがあります。この状態は、見た目のコントラストが強いため、異常が起きているように感じやすいポイントでもあります。ただし、この見え方だけで深刻なトラブルと判断するのは早いケースも多くあります。

まず大切なのは、葉全体の張りや厚みが保たれているかどうかです。葉脈がしっかりしていて、葉が広がりを保っている状態であれば、株全体として急激に弱っているとは限りません。色の違いが目立っても、質感や勢いが維持されている場合は、すぐに結論を出さずに様子を見る余地があります。

また、このような見え方は、光の当たり方や角度によって強調されることもあります。特に、斜めから日差しが当たっていると、葉脈が濃く、周囲が薄く見えやすくなります。時間帯を変えて観察してみると、印象が変わることもあるため、一度の見え方だけで判断しないことが重要です。

生育の流れの中では、葉の内部で役割の切り替えが進んでいる段階で、色の出方に差が出ることもあります。株が新しい成長や実の形成を優先し始めている場合、葉全体が均一な濃い緑を保たない時期が出てくることもあります。この場合も、株全体が前に進んでいれば、必ずしも問題を示しているとは限りません。

この状態を見極める際には、新しい葉に同じ変化が出ていないかを見ることがひとつの目安になります。古い葉や下の葉に限って見られるのであれば、生育の流れの中で起きている可能性も考えられます。一方で、新しい葉にも同様の変化が広がっている場合は、経過を注意深く観察する必要がありますが、それでもすぐに断定する必要はありません。

葉脈が緑で周囲が黄色く見えると、不安が強くなりがちですが、色の違いだけで判断せず、葉の位置・広がり・時間の経過・株全体の勢いをあわせて見ることが大切です。複数の視点で観察することで、今が落ち着いて様子を見る段階なのかを冷静に判断しやすくなります。

黄色化の進行スピード

ナスの葉が黄色くなっているとき、見た目以上に重要なのが**「どれくらいのスピードで変化しているか」**という視点です。葉の色そのものよりも、変化の速さは、今の状態を判断するうえで大きなヒントになります。黄色くなったという一点だけで判断するのではなく、時間の経過とともにどう変わっているかを見ることが大切です。

例えば、数日前から同じ葉が少し黄色っぽく見えるものの、それ以上広がっていない場合、株はその状態で一旦落ち着いている可能性があります。このように、変化がゆっくり、あるいは止まっている場合は、すぐに深刻な異常と結びつける必要はありません。環境への一時的な反応や、生育段階の切り替わりによる変化であれば、一定のところで落ち着くことも多くあります。

一方で、短期間のうちに黄色くなる葉が次々と増えている場合は、経過をより注意深く観察する必要があります。ただし、この段階でも「原因を断定する」ことが目的ではなく、「今後どう変わるか」を見る姿勢が重要です。急激な変化が続くのか、それとも数日でペースが緩やかになるのかを見極めることで、判断の精度が上がります。

進行スピードを見る際には、毎日少しずつ観察することが役立ちます。昨日と今日でどう違うのか、変化が拡大しているのか、同じ場所で止まっているのかを比べるだけでも、状況を整理しやすくなります。写真を撮っておくと、客観的に変化を確認できるため、感覚的な不安に振り回されにくくなります。

また、進行スピードは、株全体の反応とも密接に関係しています。葉の黄色化が進んでいるように見えても、新しい葉が展開していたり、茎がしっかりしている場合は、株全体としてはまだ前向きに成長している途中かもしれません。このような場合、部分的な変化と全体の流れを切り分けて考えることが重要になります。

黄色化の進行が速いか遅いかを見ることで、「今は落ち着いて様子を見る段階なのか」「少し注意深く観察する段階なのか」を判断しやすくなります。色の変化そのものよりも、時間軸を意識して観察することが、必要以上に焦らずナスと向き合うための大切なポイントです。

株全体の勢いが残っているか

ナスの葉が黄色くなっているとき、最終的にもっとも重視したいのは、葉一枚一枚の色ではなく、株全体にどれだけ勢いが残っているかという視点です。部分的な変化は目につきやすい一方で、株全体の状態は見落とされがちですが、回復の余地を判断するうえでは非常に重要なポイントになります。

まず確認したいのは、新しい葉の動きです。黄色くなった葉があっても、上のほうで新しい葉が次々と展開している、葉がしっかりと広がっているといった様子が見られる場合、株全体としては前に進んでいる状態と考えられます。このような場合、黄色くなった葉は生育の流れの中で役割を終えつつあるだけで、回復の余地が十分に残っていることも多くあります。

次に、茎の状態にも目を向けてみてください。茎が太く、しっかりと立っているかどうかは、株の勢いを判断するうえでの大きな目安になります。葉の色に多少の変化があっても、茎が弱々しくなっていなければ、株全体の生育が大きく崩れているとは限りません。見た目の色よりも、支えとなる部分の状態を見ることで、冷静な判断がしやすくなります。

また、変化が出ていない葉の存在も重要です。黄色くなっている葉がある一方で、他の葉が安定した色や張りを保っている場合、株全体が同時に不調に陥っているわけではない可能性があります。部分的な変化と全体の調子を切り分けて考えることで、必要以上に悲観的にならずに済みます。

株全体の勢いを見る際には、「成長が完全に止まっていないか」という点も意識してみてください。新しい動きがまったく見られない状態と、ゆっくりでも前に進んでいる状態とでは、意味合いが大きく異なります。成長のスピードが落ちているように感じても、完全に止まっていなければ、回復や安定に向かう余地は残されています。

ナスの葉が黄色くなると、その変化に目を奪われがちですが、最終的な判断は必ず株全体を見て行うことが大切です。一部の葉の色だけで結論を出すのではなく、新しい葉・茎・全体のバランスを総合的に確認することで、今後の見通しを落ち着いて考えやすくなります。株全体に勢いが感じられるのであれば、必要以上に焦らず、観察を続けるという判断も十分に意味のある選択肢になります。

まとめ

ナスの葉が黄色くなると、原因をひとつに絞りたくなり、「このまま枯れてしまうのではないか」「栽培が失敗しているのでは」と不安を感じやすくなります。しかし、葉色の変化は、必ずしもトラブルや異常を意味するものではありません。ナスは生育の過程で、環境や成長段階に応じて、葉の役割を切り替えながら成長する作物であり、その流れの中で黄色い葉が現れることもあります。

大切なのは、「葉が黄色くなった」という事実だけで判断を下さないことです。どの葉が黄色くなっているのか、下葉なのか上葉なのか、新しい葉なのか古い葉なのかによって、意味合いは大きく変わります。また、色の変化がどのくらいのスピードで進んでいるのか、他の葉にも同じ変化が広がっているのかを、時間の流れの中で確認することで、今の状態をより正確に捉えやすくなります。

葉色の変化は、現在の状態だけでなく、数日前の環境や管理の影響が遅れて表に出ている場合もあります。そのため、黄色い葉を見つけた瞬間に結論を出すのではなく、新しい葉の動きや株全体の勢いといった“今も進んでいるサイン”をあわせて確認することが重要です。新葉が展開している、茎がしっかりしているといった様子が見られるのであれば、株全体が大きく弱っているとは限りません。

また、ナスは長期間にわたって生育と収穫を繰り返す作物です。そのため、途中で一部の葉に変化が出ることは、必ずしも珍しいことではありません。葉が黄色くなったからといって、すぐに手を加えたり、強い対処を行う必要はないケースも多くあります。まずは株全体を落ち着いて観察することが、結果的に失敗を防ぐことにつながります。

ナスの葉が黄色くなったときは、不安になりやすいタイミングだからこそ、部分的な変化に引きずられず、株全体の流れを見ることが大切です。色の変化は「異常の証拠」ではなく、「株の状態を知るためのサインのひとつ」として受け止めることで、必要以上に焦らず、今後の判断を落ち着いて行いやすくなります。

葉色の変化に気付いたときほど、「今すぐ結論を出さない」という姿勢が、ナスと長く向き合ううえでの大きな助けになります。株全体に勢いが残っているかを見ながら判断することで、過度に心配せず、ナスの生育を穏やかな気持ちで見守ることができます。

今回の症状だけで判断がつかない場合は、 ナス全体の育て方や他の症状との違いもあわせて整理しておくと安心です。 ナスの基礎まとめページ では、症状別の考え方をまとめています。

  • 黄色くなっているのは下葉中心

  • 新葉は緑色を保っている

  • 葉の張りがまだ残っている

  • 生育スピードが極端に落ちていない

  • 黄色化の進行がゆっくり

  • 一部の葉で止まっている

  • 茎や実に異変がない

  • 葉が急に落ちていない

  • 株全体の色合いは安定している

  • 天候や気温が変わった直後

  • 水やり状況に変化があった

  • 生育後半に差し掛かっている

  • 黄色化が拡大せず留まっている

  • 他の症状と同時に起きていない

  • 観察を続ける余地がある状態

-ナス, 家庭菜園