きゅうりを育てていると、ある日突然「葉の色がおかしい」「少しずつ枯れてきている気がする」と感じることがあります。昨日までは元気そうに見えていたのに、下の葉が黄色くなっていたり、葉先が茶色くなり始めていたりすると、「もう失敗なのではないか」「このまま枯れてしまうのでは」と不安になる方も多いでしょう。
しかし、きゅうりの葉が黄色くなったり、部分的に枯れたりするからといって、必ずしも深刻なトラブルとは限りません。生育の段階や環境の変化によって、一時的に葉の色が変わることもありますし、株全体に影響が出ないまま自然に落ち着くケースも少なくありません。一方で、見た目はよく似ていても、放置すると回復が難しくなる症状が紛れていることも事実です。
この違いが分かりにくい理由は、「葉が黄色くなる」「葉が枯れる」という現象が、ひとつの原因だけで起こるわけではないからです。下葉だけが変色する場合、葉全体が黄緑色になる場合、斑点が出る場合、葉先や縁から枯れていく場合など、症状の現れ方によって背景にある要因は大きく異なります。にもかかわらず、すべてを同じ対処で解決しようとすると、かえって株に負担をかけてしまうこともあります。
そこでこの記事では、「きゅうりの葉が黄色くなる・枯れる」という症状について、まず見た目の違いから状況を整理し、何が起きているのかを判断する考え方を中心に解説していきます。水やりや肥料の細かい調整方法をいきなり紹介するのではなく、「今の状態は様子見でよいのか」「注意が必要なのか」「早めに対処すべきサインなのか」を見極めるための基準を分かりやすくまとめています。
葉の色や枯れ方は、きゅうりが出している大切なサインです。そのサインを正しく読み取ることができれば、慌てて手を加える必要がない場面と、早めに判断すべき場面を切り分けることができます。これから紹介する症状別の見分け方を参考にしながら、今育てているきゅうりの状態を落ち着いて確認してみてください。
きゅうり栽培では、葉の色や枯れ方などの症状だけでなく、生育全体の流れを把握しておくことも大切です。基本的な育て方や管理の考え方については、 きゅうりの基礎まとめページ で全体像を確認できます。
この記事で解ること
きゅうりの葉が黄色くなる・枯れるときに見られる代表的な症状の違い
様子見でよい症状と、注意・対処が必要な症状の見分け方
管理ミスによる変化と病気の可能性を切り分ける判断基準
今の状態が回復可能かどうかを見極めるための考え方
きゅうりの葉が黄色くなる・枯れる主な症状パターン
下葉だけが黄色くなる場合
全体が薄い黄緑色になる場合
葉に斑点状の変色が出る場合
葉先から茶色く枯れ始める場合
葉の縁から枯れていく場合
下葉だけが黄色くなる場合

きゅうりの株の下の方にある葉だけが黄色くなってくる症状は、家庭菜園では比較的よく見られる変化のひとつです。特に生育が進み、つるが伸び始めたり、新しい葉が次々と展開してきたりする時期には、株全体のエネルギー配分が変わりやすくなります。きゅうりは生長が早い作物のため、常に新しい葉や上部の生育を優先し、役割を終えた下葉から徐々に衰えていく傾向があります。
このような場合、下葉が黄色くなっていても、上の葉が濃い緑色を保ち、葉の張りや勢いが感じられる状態であれば、株全体としては順調に育っていると判断できます。実際、下葉が自然に枯れていくこと自体は、必ずしも異常ではなく、きゅうりが健全に成長している過程で起こることも少なくありません。そのため、下葉の変色だけを見て、すぐに失敗だと決めつける必要はありません。
ただし注意したいのは、下葉の黄色化がどのようなペースで進んでいるかという点です。数日から一週間ほどの間に、次々と複数の下葉が同時に黄色くなったり、黄色化が急激に上へ広がっていく場合は、単なる生理的な変化とは言い切れない可能性もあります。また、下葉の変色と同時に、上部の葉の色が薄くなったり、葉の張りが弱くなっているように見える場合は、株全体の状態をもう一度確認する必要があります。
下葉の状態を判断する際は、「一番下の葉だけなのか、それとも中段の葉まで影響が出ているのか」「昨日と比べて変色が進んでいるかどうか」といった点を意識して観察することが大切です。変化が限定的で、一定の位置で止まっている場合は、過剰に手を加えず、しばらく様子を見るという判断も十分に考えられます。下葉の黄色化は、きゅうりが今どの段階にあるのかを知るためのひとつのサインとして、冷静に受け止めることが重要です。
全体が薄い黄緑色になる場合

きゅうりの葉が一枚だけでなく、株全体として薄い黄緑色に見える状態は、非常に判断が難しい症状のひとつです。はっきりとした黄色ではないため、「枯れ始めているのか」「単に色が薄いだけなのか」が分かりにくく、不安を感じやすいポイントでもあります。この症状は、部分的な異変ではなく、株全体の色味が均一に変化していることが特徴です。
まず確認したいのは、色の変化が全体的に均一かどうかという点です。すべての葉が同じような薄い黄緑色をしている場合と、葉ごとに濃淡がある場合とでは、意味合いが異なります。均一な色合いで推移している場合は、見た目ほど急を要する状態ではないこともあり、単に生育のリズムが一時的に落ち着いている段階である可能性も考えられます。
また、色だけで判断せず、葉の張りや質感を合わせて見ることが重要です。全体が黄緑色でも、葉がしっかりと広がり、触ったときにハリが感じられる場合は、株の内部では生育が続いていることがあります。一方で、色が薄いだけでなく、葉が柔らかく力がないように見える場合は、株全体の勢いが弱まっているサインとして注意深く観察する必要があります。
さらに注目したいのが、新しく展開する葉の様子です。既存の葉が薄い色をしていても、新葉が次々と出てきており、色や形に大きな乱れがなければ、状態が安定に向かっている可能性があります。逆に、新葉も同じように薄い色のまま展開している場合は、変化が一時的なものではない可能性も考えられます。
全体が薄い黄緑色になる症状は、進行の仕方にも注目する必要があります。数日から一週間ほど観察した際に、色の状態が大きく変わらず、極端な悪化が見られない場合は、判断を急ぐ必要がないケースもあります。しかし、日ごとに色がさらに薄くなったり、部分的な枯れや斑点といった別の症状が重なってくる場合は、株全体の状態をより慎重に見ていく必要があります。
この症状では、「黄色くなっているかどうか」だけで結論を出さず、「均一か」「張りがあるか」「新葉が育っているか」「時間とともにどう変化しているか」といった複数の視点を組み合わせて判断することが大切です。全体が薄い黄緑色に見える状態も、きゅうりが今どの段階にあるのかを知らせるサインのひとつとして、冷静に受け止めることが重要になります。
葉に斑点状の変色が出る場合

きゅうりの葉に点々とした斑点状の変色が現れると、多くの人が「病気ではないか」と強い不安を感じやすくなります。斑点は他の症状と比べて見た目のインパクトが大きく、急に状態が悪化したように見えるため、焦って対応してしまうケースも少なくありません。しかし、斑点が出たという事実だけで、すぐに深刻なトラブルだと判断するのは早計です。
斑点状の変色は、最初はごく小さな点として現れ、しばらくはほとんど変化しないこともあります。この段階では、斑点の「色」「形」「数」「広がり方」を落ち着いて観察することが重要になります。例えば、特定の一枚の葉だけに見られる斑点と、複数の葉に同時に現れる斑点とでは、意味合いが大きく異なります。また、時間の経過とともに斑点が増えているのか、それとも同じ位置で止まっているのかも、判断の材料になります。
特に注意したいのは、斑点が葉の表面だけでなく、裏側にも同じように現れているかどうかです。表裏で見え方が大きく異なる場合と、ほぼ同じように確認できる場合とでは、考え方が変わってきます。さらに、斑点の周囲の葉の色がどのように変化しているかも、見逃せないポイントです。斑点の周囲まで黄変が広がっている場合と、斑点部分だけが浮き出ている場合とでは、緊急性の感じ方が異なります。
また、斑点が出ている葉以外の部分にも目を向けることが大切です。新しく展開している葉に同様の変化が見られるのか、茎やつるの状態に異常がないかを確認することで、株全体としての状況を把握しやすくなります。斑点が出ていても、新葉が元気に伸びている場合は、すぐに判断を急ぐ必要がないケースもあります。
斑点状の変色は、きゅうりが環境や生育状況の変化に反応して出しているサインのひとつです。大切なのは、斑点の有無だけで結論を出すのではなく、「広がり方」「進行スピード」「株全体への影響」を総合的に見て判断することです。焦らず、ひとつひとつの変化を確認しながら、今の状態を正しく把握することが、結果的に失敗を防ぐことにつながります。
葉先から茶色く枯れ始める場合

きゅうりの葉の先端部分から色が抜け、次第に茶色く乾いたように枯れ始める症状は、比較的多く見られる変化のひとつです。葉全体が一気に変色するのではなく、先端から徐々に変化していくため、最初は小さな異変として見過ごされがちですが、放置すると葉全体に広がったように見えることもあります。そのため、「気付いたときにはかなり進んでいた」と感じる方も少なくありません。
葉先は、葉の中でも外部環境の影響を受けやすい部分です。風や日差しの影響を受けやすく、水分や栄養の流れの変化も現れやすいため、株の状態が不安定になると最初に変化が出やすい傾向があります。このため、葉先の枯れが見られた場合でも、必ずしも株全体に深刻な問題が起きているとは限りません。まずは、枯れが葉先だけにとどまっているのか、それとも葉の中央や付け根に向かって広がっているのかを落ち着いて確認することが大切です。
判断の際には、葉先の色だけでなく、葉全体の張りや質感にも注目します。葉先が茶色くなっていても、葉の中央部分がしっかりとした緑色で、触ったときにハリを感じられる場合は、急激な対応が必要ないケースもあります。一方で、葉先の枯れと同時に、葉全体が薄くなったり、しおれたように見えたりする場合は、株の勢いが落ちてきているサインとして慎重に見ていく必要があります。
また、葉先の枯れが一枚の葉だけに起きているのか、複数の葉で同時に見られるのかも重要な判断材料になります。下の葉だけに限られている場合と、上部の新しい葉にも同じような変化が出ている場合とでは、受け止め方が変わってきます。特に、新しく展開した葉の先端まで枯れ始めている場合は、株全体の状態を改めて確認する必要があります。
葉先からの枯れは、きゅうりが置かれている環境や生育状況の変化に対して、比較的早い段階で現れるサインのひとつです。見た目の変化に焦ってすぐに対処を行うのではなく、「どの葉で起きているか」「どの程度の範囲まで進んでいるか」「数日後に変化が拡大しているか」といった点を継続して観察することで、今の状態が様子見でよいのか、注意が必要なのかを判断しやすくなります。葉先の枯れは、株の状態を読み取るための手がかりとして、冷静に受け止めることが大切です。
葉の縁から枯れていく場合

きゅうりの葉の外側、縁の部分から徐々に色が変わり、枯れが進んでいく症状は、見た目に特徴がありながらも判断が難しい変化のひとつです。葉先から枯れる場合と似ているように感じられますが、縁に沿って変色が広がることで、葉全体が縮んだように見えたり、形が歪んだように感じられたりする点が異なります。このため、「急に状態が悪くなったのでは」と不安を感じやすい症状でもあります。
葉の縁は、葉先と同様に外部環境の影響を受けやすい部分です。そのため、株の状態が一時的に不安定になると、最初に縁の部分に変化が現れることがあります。この段階では、枯れが縁のごく一部に限られているのか、それとも葉の周囲全体に均一に広がっているのかを確認することが重要です。部分的な変化で止まっている場合と、連続して縁全体に及んでいる場合とでは、受け止め方が変わってきます。
判断の際には、縁の色の変化だけでなく、葉の中央部分の状態にも目を向ける必要があります。縁が茶色くなっていても、葉の中央がしっかりとした緑色を保ち、張りがある場合は、株全体としての勢いはまだ残っている可能性があります。一方で、縁の枯れと同時に葉全体の色が薄くなったり、触ったときに張りを感じにくくなっていたりする場合は、慎重な観察が必要になります。
また、葉の縁からの枯れが、どの位置の葉に起きているかも重要な判断材料になります。下の方の古い葉だけに見られるのか、それとも上部の新しい葉にも同様の症状が出ているのかによって、意味合いは大きく異なります。特に、新しく展開した葉の縁まで枯れ始めている場合は、株全体の状態を見直す必要があるサインとして受け取ることができます。
葉の縁から枯れていく症状は、進行の仕方によって印象が変わりやすいため、短期間で判断を下すのではなく、数日単位で変化を追うことが大切です。縁の枯れが一定の範囲で止まっているのか、それとも少しずつ広がっているのかを確認することで、今の状態が様子見でよいのか、注意が必要なのかを判断しやすくなります。葉の縁の変化もまた、きゅうりが出しているサインのひとつとして、落ち着いて受け止めることが重要です。
症状から原因を切り分ける判断基準と対策の考え方
生育初期に起こりやすい一時的な変化
成長期に起こりやすいトラブルの特徴
放置してよい症状と注意すべき症状の違い
病気の可能性を疑うべきサイン
回復が見込めるかを判断するポイント
生育初期に起こりやすい一時的な変化

きゅうりの生育初期は、株がまだ環境に完全に適応しきれておらず、葉の色や状態が不安定になりやすい時期です。定植後やつるが伸び始めた直後などは、見た目に元気がないように感じられたり、下葉の色が薄くなったりすることがありますが、これらの変化は必ずしも異常とは限りません。株が新しい環境に順応しようとする過程で、一時的に現れる反応である場合も多く見られます。
この時期の特徴として、葉の変化が限定的であることが挙げられます。例えば、下の葉がやや黄色くなるものの、新しく展開している葉は問題なく伸びている、葉の張りが時間帯によって回復する、といった様子が見られることがあります。このような場合、株は内部でバランスを取ろうとしており、見た目ほど深刻な状態ではないことも少なくありません。
判断のポイントとなるのは、「変化が止まっているかどうか」です。生育初期の一時的な変化は、数日から一週間ほどで進行が落ち着くことが多く、同じ葉の状態が大きく悪化しないまま推移する傾向があります。反対に、日を追うごとに症状が広がっていく場合は、一時的な変化とは異なる可能性も考えられます。そのため、変化の有無だけでなく、時間の経過とともにどう推移しているかを確認することが重要です。
また、生育初期のきゅうりは、株全体の力がまだ弱いため、外部からの刺激に敏感に反応しやすいという特徴があります。その結果、葉の色が一時的に薄くなったり、部分的に元気がないように見えたりすることがありますが、これだけで判断を急ぐ必要はありません。新しい葉が次々と展開し、成長の勢いが感じられる場合は、様子を見ながら見守る判断も十分に考えられます。
生育初期に見られるこうした一時的な変化は、きゅうりが成長のリズムをつかむための過程として現れるサインでもあります。大切なのは、変化を過度に恐れるのではなく、「今は安定に向かう途中なのか」「それとも状態が崩れ始めているのか」を冷静に見極めることです。初期段階では特に、株全体の動きや新葉の状態を中心に観察しながら、判断を行うことが重要になります。
成長期に起こりやすいトラブルの特徴

きゅうりが本格的に成長し始め、つるが伸び、葉の枚数も一気に増えてくる成長期は、見た目の変化が起こりやすい時期でもあります。この段階では、生育初期と違って株全体のボリュームが大きくなるため、葉の一部に起きた異変が目立ちやすく、「急に調子を崩したように見える」ことがあります。しかし、成長期に見られる変化のすべてが深刻なトラブルというわけではありません。
成長期の特徴としてまず挙げられるのは、症状が局所的ではなく複数の葉に同時に現れやすいという点です。葉が増える分、黄色化や枯れといった変化が目につきやすくなりますが、重要なのは「どの葉に、どの順番で出ているか」を見ることです。古い葉から順に変化が見られる場合と、新しい葉や上部の葉にも同時に影響が出ている場合とでは、受け止め方が大きく変わってきます。
また、成長期は株の内部で多くのエネルギーが使われるため、葉の色や張りに一時的なばらつきが出ることがあります。例えば、ある葉は元気そうに見える一方で、別の葉は色が薄く見えるといった状態です。このような場合、葉一枚一枚の状態だけで判断するのではなく、「株全体としての勢いが保たれているか」を確認することが重要になります。新しい葉が継続的に展開しているか、つるの伸びが止まっていないかといった点は、判断の大きな手がかりになります。
成長期に注意したいトラブルのもうひとつの特徴は、症状の進行スピードです。数日の間に葉の変色が広がったり、昨日まで問題なかった葉にも変化が見られるようになった場合は、単なる一時的な揺らぎとは異なる可能性があります。一方で、変化が出ている葉が限られており、状態が大きく変わらないまま推移している場合は、過剰に判断を急ぐ必要がないケースもあります。
成長期のきゅうりは、見た目の変化が多く、「どこまでが許容範囲なのか」が分かりにくくなりがちです。そのため、葉の色や枯れ方だけに注目するのではなく、変化の範囲・進行の速さ・新葉の状態といった複数の視点を組み合わせて考えることが大切です。成長期特有の動きを理解しておくことで、不必要に手を加えてしまうリスクを減らし、適切な判断につなげることができます。
放置してよい症状と注意すべき症状の違い

きゅうりの葉が黄色くなったり、部分的に枯れたりしているのを見たとき、多くの人が悩むのが「このまま放置していいのか、それとも何か対処すべきなのか」という判断です。すべての症状にすぐ対応が必要なわけではなく、むしろ状況によっては、手を加えないほうが株にとって良い結果につながることもあります。そのため、まずは症状の性質を見極めることが重要になります。
放置してよい症状の多くは、変化が限定的で、進行が止まっているという特徴を持っています。例えば、下葉の一部だけが黄色くなっているものの、数日経ってもそれ以上広がらない場合や、新しい葉が問題なく展開している場合は、株全体としては安定している可能性が高いと考えられます。このようなケースでは、過剰に手を加えることで、かえって株のバランスを崩してしまうこともあるため、様子を見ながら観察を続ける判断が有効です。
一方で、注意すべき症状にはいくつかの共通点があります。そのひとつが、症状が連鎖的に広がっていることです。昨日まで一部の葉だけに見られていた変色が、短期間のうちに別の葉にも及んでいる場合や、変化の範囲が日ごとに拡大している場合は、単なる一時的な変化とは考えにくくなります。また、同じような症状が複数の葉で同時に見られる場合も、慎重な判断が必要になります。
さらに重要なのは、症状が新しい葉にも及んでいるかどうかです。古い葉だけに変化が見られる場合と、新しく伸びた葉にも黄変や枯れが出ている場合とでは、意味合いが大きく異なります。新葉にまで影響が出ている場合は、株全体の状態が崩れ始めているサインとして受け止める必要があります。
放置するか注意するかを判断する際には、「どの葉に起きているか」「どのくらいの速さで進んでいるか」「株全体の勢いは保たれているか」という三つの視点を組み合わせて考えることが大切です。ひとつの症状だけを切り取って判断するのではなく、全体の流れを見ることで、不要な対応を避けつつ、見逃してはいけない変化に気付きやすくなります。
病気の可能性を疑うべきサイン

きゅうりの葉に異変が見られたとき、「病気かどうか」を見極めるのは非常に難しいポイントです。葉が黄色くなったり、斑点が出たりする症状は、生理的な変化や一時的な環境ストレスでも起こるため、見た目だけで病気と判断してしまうと、必要以上に不安を感じてしまうことがあります。そこで重要になるのが、「病気の可能性を疑うべき特徴がそろっているかどうか」を冷静に確認することです。
病気を疑うサインのひとつとして挙げられるのが、同じ症状が複数の葉にほぼ同時に現れるケースです。特定の一枚だけに変化が出ている場合と異なり、位置や向きが違う葉にも似たような変色や枯れが見られる場合は、注意が必要になります。特に、短い期間のうちに同様の症状が増えていく場合は、単なる一時的な変化とは異なる可能性が高まります。
また、症状の進行スピードが速いことも、病気を疑う重要な判断材料です。昨日までほとんど気にならなかった状態から、数日のうちに斑点が広がったり、葉の一部が急に枯れ込んだりする場合は、経過観察だけで済ませるのは慎重になったほうがよい場面と言えます。生理的な変化であれば、進行が緩やかで、一定のところで落ち着くことが多いため、この違いは見極めのポイントになります。
さらに注目したいのが、新しい葉にも異常が見られるかどうかです。古い葉に限られている変化と違い、新しく展開した葉や成長点付近の葉にまで同様の症状が出ている場合は、株全体に影響が及び始めているサインとして受け取る必要があります。新葉は本来、最も元気な部分であるため、ここに異変が出ているかどうかは重要な判断基準になります。
病気の可能性を考える際には、葉だけでなく、株全体の雰囲気を見ることも欠かせません。葉の色や形に異常があり、なおかつ株全体の勢いが感じられない、つるの伸びが止まっているように見えるといった場合は、単発のトラブルではなく、全体的な不調が進んでいる可能性も考えられます。逆に、葉に多少の異変があっても、新しい葉が伸び続けている場合は、すぐに病気と決めつける必要はありません。
病気を疑うかどうかの判断は、「症状の数」「広がり方」「進行の速さ」「新葉への影響」「株全体の勢い」といった複数の視点を重ねて行うことが大切です。ひとつのサインだけで結論を出すのではなく、いくつかの要素が同時に当てはまっているかを確認することで、冷静で納得のいく判断につながります。
回復が見込めるかを判断するポイント

きゅうりの葉に黄色化や枯れが見られたとき、多くの人が最も気になるのが「この株は持ち直すのか、それともこのまま弱っていくのか」という点でしょう。回復の可否を判断するためには、症状が出ている葉だけを見るのではなく、株全体の動きや変化を総合的に確認することが重要になります。
まず注目したいのは、新しい葉の状態です。回復が見込める株は、多少古い葉に異変があっても、新葉が継続して展開し、色や形に大きな乱れが見られないことが多くあります。新しい葉がしっかりと伸びている場合、株の内部では生育が維持されている可能性が高く、回復の余地が残っていると判断しやすくなります。反対に、新葉の展開が止まっていたり、出てきた葉にも同様の異変が見られる場合は、慎重な判断が必要になります。
次に確認したいのが、茎やつるの張りです。葉に変化があっても、茎やつるに張りがあり、触ったときにしっかりとした感触が残っている場合は、株全体の勢いがまだ保たれているサインと考えられます。逆に、葉の異常と同時につるの伸びが止まったように見えたり、全体に力が抜けた印象を受けたりする場合は、回復までに時間がかかる可能性もあります。
また、症状の進行が止まっているかどうかも重要な判断材料です。数日から一週間ほど観察した際に、変色や枯れが同じ範囲で止まっている場合は、状態が安定しつつある可能性があります。このようなケースでは、無理に判断を急がず、引き続き様子を見るという選択肢も考えられます。一方で、日ごとに症状が広がっている場合は、回復を待つだけでは難しい局面に入っている可能性も否定できません。
回復の可否を判断する際には、葉の枚数や範囲にも目を向けることが大切です。一部の葉に症状が集中している場合と、株全体の多くの葉に異変が及んでいる場合とでは、意味合いが異なります。限られた範囲にとどまっている場合は、株全体としての回復力が残っていることもありますが、広範囲に影響が出ている場合は、より慎重な見極めが必要になります。
回復が見込めるかどうかは、ひとつの要素だけで決められるものではありません。「新葉の状態」「つるや茎の勢い」「症状の広がり方」「時間経過による変化」といった複数の視点を重ね合わせて判断することが大切です。きゅうりの状態を総合的に見ながら、今は回復を待つ段階なのか、それとも次の判断に進むべきなのかを冷静に見極めることが、後悔の少ない選択につながります。
きゅうりの葉が黄色くなる・枯れる症状は、単体で判断するよりも、栽培全体の流れと照らし合わせて考えることが重要です。水やり・環境・生育段階などを含めた基本的な考え方は、 きゅうりの基礎まとめページ で詳しく整理していますので、あわせて確認してみてください。
判断ポイント15項目まとめ
下葉だけの黄変は生育段階による自然な変化の可能性が高い
上葉が健康なら株全体は順調に育っていると判断できる
全体が薄い黄緑でも生長が続いていれば急な対応は不要
色の変化より葉の張りや勢いを優先して確認する
斑点は広がり方と発生スピードを見ることが重要
局所的な斑点はすぐに深刻化するとは限らない
葉先だけの枯れは初期段階では様子見できる場合がある
葉縁の枯れは複数枚同時発生かどうかで判断が分かれる
数日で症状が拡大する場合は注意が必要
新しい葉に異常が出ていないか必ず確認する
茎やつるに張りがあれば回復の余地は残っている
一部の葉だけに症状が集中しているかを見極める
生育初期の変化は時間経過で落ち着くことも多い
全体の勢いが落ちた場合は早めの判断が重要
葉の異常はきゅうりからのサインとして冷静に受け取る
