トマトの花が落ちた状態を慌てず観察し原因を見極めている家庭菜園の日本人女性

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トマトの花が落ちる原因と対処法|実がならない時の見分け方

トマトを育てていると、花は次々と咲いているのに、なかなか実が付かず、気付くと花だけが落ちてしまうという状況に悩むことがあります。特に家庭菜園では、花が咲くこと自体がひとつの達成感につながるため、「ここまで順調だったのに、なぜ実にならないのだろう」と不安や焦りを感じる方も多いのではないでしょうか。

トマトの花が落ちると、「受粉に失敗したのでは」「水や肥料が足りないのでは」「育て方を間違えたのでは」と、さまざまな原因を一度に考えてしまいがちです。その結果、水やりを増やしたり、肥料を追加したりと、管理を大きく変えてしまい、かえって状況を悪化させてしまうケースも少なくありません。しかし、花が落ちる現象は、必ずしも栽培の失敗や病気が原因とは限らない点を、まず理解しておくことが大切です。

実はトマトは、気温や湿度、日照、水分、栄養状態など、周囲の環境を敏感に感じ取りながら、生育のバランスを調整する作物です。株の体力が十分でなかったり、環境が着果に適していなかったりすると、無理に実を付けず、花の段階で落とすことで消耗を防ごうとします。つまり、花落ちはトマトからの「今は実を付ける条件が整っていない」というサインである場合も多いのです。

また、花落ちは一時的に起こることも多く、最初の花房だけが落ちる、天候が不安定な時期に集中して起こるといったケースでは、過度に心配する必要がないこともあります。見た目の変化だけで判断せず、株全体の元気さや葉の状態、最近の天候や管理内容を振り返ることで、冷静に原因を切り分けることができます。

この記事では、トマトの花が落ちるときにまず知っておきたい基本的な考え方から、症状の見分け方、気温や湿度、水やり、肥料、日照といった原因別の対処法までを、初心者の方にも分かりやすく解説します。花が落ちたからといって慌てて何かを足すのではなく、今の状態を正しく見極めるための判断軸を身につけることで、次の花房での着果につなげることができます。

トマト栽培は、水やりや肥料、環境管理など注意点が多いため、全体像を整理した トマトのまとめページ もあわせて確認してみてください。

 

トマトの花が落ちる主な原因を切り分ける

・トマトの花が落ちる症状の特徴と見分け方

・気温や湿度の急変によるストレスの影響

・水やりの失敗によって起こる花落ち

・肥料バランスの乱れが着果に与える影響

・日照不足や強光が原因で花が落ちるケース

トマトの花が落ちる症状の特徴と見分け方

トマトを育てていると、花は次々と咲いているのに、気付くと実が付かずに花だけが落ちてしまう状況に悩まされることがあります。特に家庭菜園では、花が咲く=実が付くと考えがちなので、花落ちが続くと「育て方を間違えたのではないか」と不安になりやすいものです。しかし、トマトの花が落ちる現象は、必ずしも栽培失敗や病気を意味するものではありません。

まず理解しておきたいのは、トマトは自分の体力や環境条件に応じて、実を付けるかどうかを判断しているという点です。株の成長が追いついていない状態や、気温・湿度などの環境が適していない場合、トマトは無理に実を付けず、花の段階で落とすことで消耗を防ごうとします。そのため、花落ちはトマトが弱っているサインというよりも、「今は着果に向いていない」という調整反応として起こることが多いのです。

見分ける際にまず注目したいのが、花の落ち方です。花が咲いて間もなく、花柄ごと自然に落ちる場合は、受粉がうまく行われていないか、温度や湿度の変化によってストレスを受けている可能性があります。一方で、花がしおれるように縮み、色がくすんだあとに落ちる場合は、水分や栄養のバランスが崩れているケースが考えられます。

また、花が落ちる位置や頻度も重要な判断材料になります。最初の花房だけが落ちる場合は、生育初期で株の力が十分に蓄えられていないことが原因のことも多く、管理を続けるうちに自然と着果が始まるケースも少なくありません。しかし、複数の花房で連続して花落ちが起きている場合は、環境条件や管理方法に見直しが必要なサインと考えるべきです。

さらに、花が落ちるタイミングにも注目します。晴天が続いたあとや、急に暑くなった時期に花落ちが増えている場合は、高温や乾燥の影響を受けている可能性があります。逆に、梅雨時期など湿度が高い環境で花落ちが起きている場合は、受粉がうまく行われにくくなっていることも考えられます。

このように、トマトの花が落ちる症状は、花そのものだけでなく、落ちるタイミングや頻度、株全体の状態と合わせて観察することが大切です。原因を正しく見極めることで、不要な対処を避け、次の花房での着果につなげやすくなります。

気温や湿度の急変によるストレスの影響

トマトの花が落ちる原因として非常に多いのが、気温や湿度の急激な変化による環境ストレスです。特に春から初夏にかけて、昼夜の寒暖差が大きい時期や、梅雨前後の気候が不安定な時期には、花落ちが起こりやすくなります。見た目には株が元気そうでも、環境の変化に体が追いついていないことは珍しくありません。

トマトは比較的暑さに強い作物ですが、着果に適した温度帯は限られています。日中の気温が高くなりすぎたり、夜間の気温が急に下がったりすると、花粉の働きが弱まり、受粉がうまく行われにくくなります。その結果、花は咲いても実を付ける前に落ちてしまいます。特に、夜温が低い状態が続くと、見た目では分かりにくい形で着果率が低下することがあります。

湿度も花落ちに大きく関係します。湿度が高すぎる環境では、花粉がうまく飛ばず、受粉が成立しにくくなります。梅雨時期や風通しの悪い場所では、花が次々と落ちてしまう原因になりやすいです。一方で、極端に乾燥した状態でも、花粉の活力が落ち、同様に着果しにくくなります。

こうした気温や湿度の影響は、家庭菜園では完全にコントロールすることが難しい要素ですが、軽減する工夫は可能です。例えば、急激な高温が続く場合は、直射日光を和らげることで株全体のストレスを減らすことができます。また、風通しを確保することで湿度がこもりにくくなり、受粉環境を改善しやすくなります。

重要なのは、花が落ちたからといって、すぐに水や肥料を増やさないことです。気温や湿度が原因の場合、管理を大きく変えなくても、環境が安定することで自然と着果が回復するケースも多くあります。花落ちは一時的な現象であることも多いため、気候の変化と症状の出方を照らし合わせながら、冷静に判断することが大切です。

水やりの失敗によって起こる花落ち

トマトの花が落ちる原因として、気温や湿度と並んで見落とされやすいのが水やりの失敗です。花が咲く時期は株が急速に成長し、必要とする水分量も変化するため、これまでと同じ感覚で水やりを続けていると、知らないうちにストレスを与えてしまうことがあります。

水不足の状態が続くと、トマトは限られた水分を葉や茎の維持に優先的に使おうとします。その結果、実を付けるためのエネルギーが不足し、花の段階で落としてしまうことがあります。特に、晴天が続いたあとや風が強い日は、土の乾燥が想像以上に早く進みやすく、気付かないうちに水分不足に陥っていることも少なくありません。

一方で、水を与えすぎている場合も花落ちの原因になります。土が常に湿った状態になると、根が十分に呼吸できなくなり、根の働きが低下します。根の機能が落ちると、必要な養分や水分を花まで届けることができず、結果として花が落ちてしまいます。この状態では、土に水があるにもかかわらず、株が水分不足と同じような反応を示すため、判断が難しくなります。

水やりによる花落ちを防ぐためには、土の表面だけでなく中の状態を確認することが重要です。指や棒を使って内部の湿り具合を確かめたり、鉢やプランターの重さを基準に判断したりすることで、水不足と過湿を見極めやすくなります。また、水やりの時間帯も見直し、朝や夕方の涼しい時間に行うことで、根への負担を減らすことができます。

花が落ちているのを見つけると、水やりを増やしてしまいがちですが、原因を見極めずに対応すると逆効果になることもあります。水やりは回数よりも、土の状態に合わせて調整することが大切です。適切な水分管理を意識することで、次の花房では着果しやすくなり、安定した生育につながります。

肥料バランスの乱れが着果に与える影響

トマトの花が落ちる原因として、水や環境と並んで重要なのが肥料バランスの乱れです。肥料は生育を支えるために欠かせない要素ですが、多すぎても少なすぎても、着果に悪影響を与えてしまいます。特に花が咲き始める時期は、栄養の使われ方が変化するため、これまで問題がなかった管理方法でもトラブルが起こりやすくなります。

まず注意したいのが、窒素成分の与えすぎです。窒素が過剰になると、トマトは葉や茎を大きく育てることを優先し、花や実への栄養配分が後回しになります。その結果、花は咲いても実を付ける前に落ちてしまうことがあります。葉が濃い緑色で勢いがありすぎる場合や、茎が太くなりすぎている場合は、窒素過多を疑うサインと考えられます。

一方で、肥料が不足している場合も花落ちが起こりやすくなります。特にリン酸やカリウムが不足すると、花や実の形成がうまく進まず、着果率が低下することがあります。ただし、見た目だけで不足か過多かを判断するのは難しく、葉色や生育の勢い、水やり状況などを総合的に見ることが大切です。

肥料バランスの乱れは、追肥のタイミングや種類が原因になることも多くあります。即効性の高い肥料を頻繁に与えている場合や、液体肥料を水やり代わりに使っている場合は、知らないうちに栄養が過剰になっていることがあります。逆に、元肥だけに頼りきりで追肥を行っていない場合は、花が咲く頃に栄養不足に陥ることもあります。

花落ちが続く場合は、一度肥料の追加を止め、株の様子を観察することが有効です。数日から一週間ほどで葉や花の状態に変化が見られることもあり、その反応を見て次の対応を判断します。プランター栽培では、水やりによって余分な肥料分を徐々に流すことで、土中の濃度を調整する方法もあります。

このように、肥料は量を増やせば解決するものではなく、株の状態に合わせて調整することが重要です。バランスの取れた栄養管理を意識することで、花が落ちにくくなり、安定した着果につなげることができます。

日照不足や強光が原因で花が落ちるケース

トマトの花が落ちる原因として、日照条件の影響も見逃せません。トマトは日光を好む作物ですが、「日照が多ければ多いほど良い」というわけではなく、不足しても過剰でも花落ちの原因になることがあります。特に天候が不安定な時期や、栽培場所の条件によっては、光の当たり方が着果に大きく影響します。

まず日照不足の場合、光合成によって十分なエネルギーを作り出せなくなります。エネルギーが不足すると、トマトは生育を維持することを優先し、花や実の形成を後回しにします。その結果、花は咲いても受粉や実の成長に必要な力が足りず、途中で落ちてしまうことがあります。梅雨時期や曇天が続く時期、建物や他の植物の影になりやすい場所では、この影響が出やすくなります。

一方で、強すぎる日差しも花落ちの原因になります。真夏の直射日光が長時間当たる環境では、花や花粉が高温ストレスを受け、受粉がうまく行われにくくなります。特に気温が高い日中に強光が重なると、花粉の活力が低下し、結果として花が落ちやすくなります。見た目には花がしっかり咲いているように見えても、内部では着果に必要な条件が整っていないことがあります。

日照条件による花落ちを見極める際は、花が落ちるタイミングと天候を照らし合わせることが重要です。曇りや雨が続いたあとに花落ちが増えている場合は日照不足、晴天が続き気温が高い日に花が落ちやすい場合は強光や高温の影響を疑うと判断しやすくなります。

対策としては、日照不足の場合はできるだけ日当たりの良い場所に移動することが基本になります。プランター栽培であれば、置き場所を少し変えるだけでも改善することがあります。一方、強光が原因の場合は、直射日光を完全に遮るのではなく、寒冷紗などで日差しをやわらかく和らげることが有効です。特に日中の強い時間帯だけ遮光することで、花への負担を減らしつつ、必要な光量を確保できます。

このように、トマトの花が落ちる背景には、日照の量と質のバランスが大きく関係しています。光が足りない場合も、強すぎる場合も、環境を少し調整することで花落ちが改善するケースは多く、原因を正しく見極めて対応することが重要になります。


原因別の正しい対処法と注意点

・着果しやすい環境を整えるための基本対策

・水やりを見直すときの正しい判断基準

・肥料過多や不足を調整するポイント

・高温期や梅雨時期に意識したい管理方法

・花が落ちたときにやってはいけないNG行動

着果しやすい環境を整えるための基本対策

トマトの花が落ちる原因を一つずつ確認したうえで、最終的に意識したいのが「着果しやすい環境を安定して保つこと」です。個々の原因に対処することも大切ですが、環境全体を整えることで、花落ちを未然に防ぎやすくなります。

まず基本となるのは、株に無理をさせない生育ペースを保つことです。苗がまだ十分に育っていない段階で多くの花を咲かせようとすると、トマトは体力不足から花を落としやすくなります。生育初期は葉や茎をしっかり育て、株全体が安定してから着果を狙う意識が重要です。最初の花房で花落ちが起きても、過度に焦る必要はありません。

次に、水・肥料・日照のバランスを極端に変えないことがポイントになります。花が落ちると、つい水や肥料を増やしたくなりますが、急な変化はかえってストレスになります。水やりは土の状態を見ながら一定のリズムを保ち、肥料も控えめを基本に、株の反応を見て微調整することが大切です。

風通しの良さも、着果率を左右する重要な要素です。風が適度に当たることで花粉が動き、自然受粉が促されやすくなります。葉が混み合っている場合は、内部に風が通るよう軽く整理することで、受粉環境の改善につながります。ただし、強風が直接当たる環境では逆にストレスになるため、風の強さにも注意が必要です。

また、気温が不安定な時期は、昼夜の環境差をできるだけ小さくする工夫も有効です。プランター栽培であれば、夜間に冷え込みやすい場所を避ける、地面からの冷気を遮るなど、簡単な対策でも効果が出ることがあります。こうした積み重ねが、花落ちを減らす土台になります。

着果しやすい環境づくりで大切なのは、「何か特別なことをする」よりも、「急な変化を与えない」ことです。トマトは環境が安定しているほど、花を落とさず実を付けやすくなります。日々の管理を大きく変えず、株の様子を観察しながら微調整を続けることが、安定した着果への近道になります。

水やりを見直すときの正しい判断基準

トマトの花が落ちると、水分管理に原因があるのではないかと考える方は多いでしょう。実際、水やりの失敗は花落ちにつながりやすい要因のひとつですが、重要なのは「水を多くするか少なくするか」ではなく、「今の株の状態に合っているかどうか」を基準に判断することです。

まず確認したいのは、土の乾き方のリズムです。常に表面が乾いている、あるいは極端に乾燥と過湿を繰り返している場合、トマトは水分ストレスを受けやすくなります。水不足が続くと、株は生存を優先し、花や実を維持する余裕がなくなります。その結果、花を落とすことで体力の消耗を防ごうとします。

一方で、土が常に湿っている状態も問題です。水を与えすぎると、根が十分に呼吸できなくなり、養分や水分を花まで送り届ける力が低下します。この状態では、見た目には水が足りているように見えても、内部では根の働きが弱まり、花落ちが起こりやすくなります。特にプランター栽培では、この過湿状態に気付きにくいため注意が必要です。

判断の目安としては、表面だけでなく土の中の状態を確認することが大切です。指や棒を使って数センチ掘り、内部がどの程度湿っているかを確かめることで、水分過多か不足かを見極めやすくなります。また、鉢やプランターの重さを基準にする方法も有効で、持ち上げたときの感覚を覚えておくと判断しやすくなります。

水やりの時間帯も、花落ちに影響します。気温が高い日中に水を与えると、根が急激な温度変化を受け、ストレスにつながることがあります。基本は朝か夕方の涼しい時間帯に水やりを行い、根への負担を最小限に抑えることが大切です。

花が落ちているときほど、焦って水やりの回数を増やしてしまいがちですが、重要なのは量や回数ではなく「土の状態が適正かどうか」です。水やりを見直す際は、土の中の湿り具合、鉢の重さ、株全体の元気さを総合的に判断し、急激な変更を避けながら調整することで、次の花房での着果につなげやすくなります。

肥料過多や不足を調整するポイント

トマトの花が落ちる原因を考える際、水やりと並んで見直したいのが肥料の与え方です。肥料はトマトの生育に欠かせない要素ですが、量やバランスを誤ると、花が咲いても実が付かずに落ちてしまう原因になります。特に花が咲き始める時期は、葉や茎を育てる段階から、実を付ける段階へと栄養の使われ方が変わるため、管理のズレが表れやすくなります。

まず注意したいのが、肥料の与えすぎによる影響です。窒素成分が多くなりすぎると、トマトは葉や茎を優先的に成長させ、花や実への栄養配分が後回しになります。その結果、花は咲いても受粉後に維持できず、途中で落ちてしまうことがあります。葉の色が濃く、勢いがありすぎる場合や、茎が太くなりすぎている場合は、肥料過多を疑うサインと考えられます。

一方で、肥料が不足している場合も花落ちが起こりやすくなります。特にリン酸やカリウムが不足すると、花や実を形成する力が弱まり、着果率が低下することがあります。ただし、見た目だけで不足と判断するのは難しく、葉色が薄い、全体の生育が鈍いといった複数のサインを合わせて見ることが重要です。

調整の基本は、「花が落ちたから肥料を足す」という短絡的な対応をしないことです。肥料過多が疑われる場合は、まず追肥を一旦止め、株の反応を数日から一週間ほど観察します。その間に新しい花の状態が改善するようであれば、過剰だった可能性が高いと判断できます。プランター栽培では、水やりを続けることで土中の余分な肥料分が徐々に薄まり、状態が落ち着くこともあります。

肥料不足が疑われる場合でも、いきなり多量に与えるのは避け、少量ずつ様子を見ながら補うことが大切です。即効性の高い肥料を一度に与えると、かえって株にストレスを与え、花落ちを悪化させることがあります。あくまで控えめを基本に、株の反応を見ながら微調整する姿勢が重要です。

このように、肥料は多くても少なくても花落ちの原因になります。大切なのは、今の株が「葉を育てたい段階なのか」「実を付けられる状態なのか」を見極め、それに合わせて肥料を調整することです。急な変更を避け、少しずつ整えていくことで、次の花房では着果しやすくなります。

高温期や梅雨時期に意識したい管理方法

トマトの花が落ちやすくなる時期として特に注意したいのが、気温が高くなる夏前後と、湿度が高くなる梅雨時期です。この2つの時期は、どちらもトマトにとって環境ストレスが大きく、花が咲いても着果しにくい条件が重なりやすくなります。

高温期にまず問題になるのが、花粉の働きの低下です。日中の気温が高くなりすぎると、花粉の活力が落ち、受粉が成立しにくくなります。特に、昼間に30度を超えるような日が続くと、見た目には花が正常に咲いていても、内部では受粉がうまく行われていないことがあります。その結果、数日後に花が落ちてしまうケースが増えてきます。

この時期の対策としては、直射日光を和らげ、株周辺の温度を下げる工夫が有効です。寒冷紗や遮光ネットを使い、日中の強い日差しをやわらかく遮ることで、花や花粉への負担を減らすことができます。ただし、完全に日陰にしてしまうと光合成が不足するため、強い時間帯だけ部分的に遮光することがポイントになります。

一方、梅雨時期に問題になりやすいのが湿度の高さです。湿度が高い環境では、花粉が湿って飛びにくくなり、自然受粉が成立しにくくなります。また、風通しが悪いと花の周辺に湿気がこもり、花落ちだけでなく病気のリスクも高まります。

梅雨時期の管理では、風通しを確保することが最も重要です。葉が混み合っている場合は、内部に空気が通るよう軽く整理し、湿気が溜まりにくい状態を作ります。また、プランター栽培では、鉢の置き場所を見直し、できるだけ風が通る位置に移動するだけでも効果があります。

高温期や梅雨時期に共通して言えるのは、環境が不安定なときほど、管理を大きく変えないことです。花が落ちると焦って水や肥料を調整したくなりますが、原因が気候にある場合は、環境が落ち着くことで自然と着果が回復することも多くあります。季節特有の条件を理解し、トマトに余計なストレスを与えない管理を心がけることが、花落ちを防ぐポイントになります。

花が落ちたときにやってはいけないNG行動

トマトの花が落ちるのを目にすると、多くの方が「早く何とかしなければ」と焦って行動してしまいがちです。しかし、花落ちの場面で取る行動次第では、状況を改善するどころか、かえって着果しにくい状態を長引かせてしまうことがあります。花が落ちたときほど、避けるべきNG行動を理解しておくことが重要です。

まず最も多いのが、原因を確認せずに水やりを増やしてしまう行動です。花が落ちる=水が足りないと判断し、水を頻繁に与えてしまうと、すでに過湿状態だった場合は根の働きをさらに弱めてしまいます。根が正常に機能していない状態では、どれだけ水を与えても着果にはつながらず、花落ちを繰り返す原因になります。

次に注意したいのが、肥料を追加して回復させようとすることです。花が落ちると「栄養が足りないのでは」と考えがちですが、実際には肥料過多が原因で花が落ちているケースも少なくありません。この状態で追肥を行うと、葉や茎ばかりが成長し、ますます花や実への栄養が回らなくなる可能性があります。花落ちの直後に肥料を足すのは、最も失敗しやすい行動のひとつです。

また、花が落ちたショックから、葉や枝を大きく剪定してしまうのも避けたい行動です。風通しを良くしようとして極端に葉を減らすと、光合成量が不足し、株の回復力が低下してしまいます。結果として、次に咲く花も維持できず、着果しにくい状態が続くことがあります。

さらに、病気や害虫を疑って、十分な確認をせずに薬剤を使用することも注意が必要です。不要な薬剤散布は、トマトに余計なストレスを与えるだけでなく、受粉環境を悪化させる原因になることもあります。明確な症状が見られない場合は、まず観察を優先し、環境や管理方法を見直すことが先決です。

花が落ちたときに最も大切なのは、慌てて何かを足すことではなく、原因を冷静に切り分けることです。水や肥料、気温や日照といった条件を一つずつ確認し、環境を安定させることで、次の花房では自然と着果が回復するケースも多くあります。焦らず、NG行動を避けることが、結果的に最短で実を付ける近道になります。

花が落ちても慌てないために知っておきたい考え方

トマトの花が落ちる現象は、家庭菜園では決して珍しいことではありません。花が咲いたのに実が付かないと、「育て方を間違えたのではないか」「このまま収穫できないのでは」と不安になりがちですが、多くの場合、花落ちはトマト自身が環境や体力に合わせて調整している結果として起こっています。

気温や湿度の変化、水やりや肥料のバランス、日照条件など、花落ちの原因はひとつに絞れないことがほとんどです。そのため、花が落ちたからといって、すぐに水や肥料を増やしたり、管理方法を大きく変えたりするのは逆効果になることもあります。まずは株全体の状態を見直し、葉の様子や生育の勢い、最近の天候や管理内容を振り返ることが大切です。

特に注意したいのは、花落ちが一時的なものか、継続して起きているのかという点です。最初の花房だけが落ちる場合や、気候が不安定な時期に一時的に起こる花落ちは、過度に心配する必要がありません。環境が落ち着き、株が成長するにつれて、自然と着果が始まるケースも多くあります。

トマト栽培では、「すぐに何かを足す」よりも「環境を安定させる」ことが重要です。水や肥料は控えめを基本に、急激な変化を避けながら、トマトが本来持っている回復力を引き出す意識を持つことで、花落ちを繰り返しにくくなります。花が落ちた経験は、栽培を見直すヒントでもあります。

花の変化を観察しながら、原因を一つずつ切り分けて対応していくことで、次の花房では実が付きやすくなります。焦らず、トマトの状態と向き合いながら管理を続けることが、安定した収穫への近道と言えるでしょう。

トマト栽培を体系的に理解したい方は、今回の内容を含めて整理した トマトのまとめページ も参考にしてみてください。

まとめ|トマトの花が落ちるときに確認すべきポイント

  • トマトの花落ちは必ずしも病気や失敗を意味しない

  • 株の体力が不足していると花の段階で調整が起きる

  • 昼夜の寒暖差が大きい時期は着果しにくくなる

  • 高温が続くと花粉の働きが弱まり花が落ちやすい

  • 湿度が高すぎる環境では受粉が成立しにくくなる

  • 水不足が続くと実よりも株の維持が優先される

  • 水の与えすぎは根の働きを弱め花落ちを招きやすい

  • 窒素過多では葉ばかり育ち着果が後回しになる

  • 肥料不足でも花や実を支える力が足りなくなる

  • 日照不足が続くと光合成量が不足し花が維持できない

  • 強い直射日光は花や花粉にストレスを与える

  • 風通しが悪いと湿気がこもり受粉環境が悪化する

  • 初期の花房が落ちても過度に心配する必要はない

  • 花が落ちた直後に水や肥料を増やすのは逆効果になりやすい

  • 環境を安定させることが着果回復への近道になる

 

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